社長ブログ

子どもの頃の思い出 ~vol.2~

昔、小学生の高学年か中学生のころに、
自分が"一生掛けて解くべき3つの命題"、というのを思いついた。


一つ目は、「時間が流れ始める前の時間とは、どういうものだったのか」
二つ目は、「宇宙の外側は、どうなっているのか」
そして、三つ目は、「ヒトにとって最も幸せなこと(もの)は、何なのか」だった。


当時は、SF映画や子ども向けの科学雑誌などが流行っていて、
『人間は「タテ」「ヨコ」「高さ」の3次元の世界で生きているが、
「時間」軸を加えた4次元の世界もあり、そこでは時間の流れは云々...」とか、
『宇宙は大きな球形をしていて、少しずつ膨張している』とか、
何となく解る気になったような記事が、子ども雑誌にも載っていたのである。


単純だが屁理屈いっぱいの子どもとしては、
「時間に流れがあるなら、流れ始める前の時間、というのもあるだろう」
「宇宙が膨張してるなら、その宇宙の外側も何かあるだろう」と思ったのだ。


ただ、算数も理科も決して得意ではない自分には、
この2つの命題は一生かかっても解けないだろう、ということも気づいており、
案の定、数学も物理もさっぱりダメで、少しは関連書籍を読むこともあったが、
基本的にこれらの命題とは全く縁がない人生を送ってきた。


一方、三つ目の命題(「ヒトにとって最も幸せなこと(もの)は、何なのか」)
については、その当時は小生意気にも、
『今は子どもなので、難しいことはわからないから、とりあえず「生きることが、
最も良いことだ」ということにしておいて、大きくなったらじっくり考えよう』と結論づけ、そのまま忘れていた。


その後、高校生になったある日、家族と一緒にテレビの日曜洋画劇場を見ていた。
その日は、マリリン・モンローの「帰らざる河」が上映されており、
若くてとてもかわいらしかった頃のマリリン・モンローをみていた時に
なぜか、ふとこの命題を思い出したのである。
「彼女がもし早くに亡くならず、今生きていたとしたら、
本当に幸せだと言い切っているだろうか...?
そもそも幸せかどうかは、その人の価値観によって違うのでは...?」


そして、その答えを見つけるために
「生きていく上で、一番厳しい条件を考えたら、答えが解るかもしれない」
と思い、いろいろ悩んだ末に、
「とってもお腹がすいていて、目の前にいる自分の子どもを食べなくては
生きていけないような飢餓状態が、一番不幸かもしれない」と短絡的に思いついた。


まだまだ子どもで、思いついた事は、確認せずにはおれなかった私は、
勢い込んで、母にどう思うか尋ねたところ、
江戸っ子の母は、「それはその人の選択なのだから、不幸とは限らない」と
キッパリ返事をしたのである。


「う~ん、そうかあ...」
大人っぽい答えを教えてもらった背伸び感と共に、
何となく、もやもやしたまま何か月かを過ごしたある日、ふと気づいた。


「確かに、勝手に不幸と決めつけてはいけないかもしれない。
ただ、そもそも、そんなに厳しい選択を強いられるのは、不公平だ。
何が最も幸せかを考えるには、最低限の生活条件が等しくなければ、
本当の答えなど解らないではないか」


これが、私が途上国支援の道を目指すこととなったきっかけである。

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