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20/06/08 その他 コンサルタントコラム④「これからの人材マネジメントについて」
コンサルタントコラム④「これからの人材マネジメントについて」


マネジメントコンサルタント(2級キャリアコンサルティング技能士)
中村正志


新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除され、弊社も6月1日から社員の出勤や出張を認めるようになりました。しかしながら感染の第二波への懸念が強まるなか、毎日の出勤は必ずしもマストではなく、適度なテレワークの実施や各社員の自主性に任せた柔軟なワークタイムの設定は、今後も併用していくつもりです。もう今までの常識の上にある"日常"は確実に変化し、働き方の新たな様式がすでに始まっています。


今後は、リアルとバーチャル(デジタル)の融合による、新たな働き方が各事業者でも始まっていくことかと思います。その変化の内容は事業者のカルチャーや事業の種類などにもよりますが、"人"が事業体を作ることに変わりはありません。ただし、今までとこれからでは"人"の採用や定着、そのマネジメントについての考えを少し変えていく必要がありそうです。


例えばこれまでのいわゆる"昭和的な"企業だと、社会人としての素行やリアルでのコミュニケーション、会社の理念や上司との相性などがその社員の評価の対象となってきました。そして全社統一基準の評価シートを使い上司との面談などで社員の配置や評価をしていたのではないでしょうか。ところがテレワークや社員の柔軟な働き方を推奨するようになると、必ずしも社員の素行や会社との相性が評価の決定的なポイントではなくなってきます。では私たちはどういった評価基準や考え方に基づき、社員のマネジメントを考えていかないといけないのでしょうか?


すでにご存じの方も多くいらっしゃると思いますが、ここでは"タレントマネジメント"という考え方をお伝えしたいと思います。この考えが入ってきたのは少し前ではありますが、これまでそれを有効に運用している会社はあまりありませんでした。週5日9:00~18:00のオフィス勤務ではリアルな会社の中でのコミュニケーションにポイントが置かれ、社員の持つ固有な能力を最大化することが難しかったためです。つまり社員の能力よりもこれまでの会社の慣習ややり方を重視していました。しかしながら社員がいつも会社にいることがなくなった場合、それは社員の態度や気配りは必ずしも必要ではなくなりました。それよりも社員一人ひとりのスキルや才能(タレント)を最大限引き出し、それを適切にマネジメントすることが、組織として重要になってきたのです。


それでは、一人ひとりのスキルや才能をどのようにマネジメントするのか?ということですが、組織の視点と社員個人の視点の2つで見ていきたいと思います。

まずは会社の視点としては、会社の目指す方向性は何なのか?ということを軸にし、各社員のこれまでのキャリアやマインド、働き方の希望などを全社的に把握することが必要です。おそらくこれまでの企業の多くは人材採用の時に配置を考え、ある意味その延長線上の中で、もし本人の希望があれば部署移動などを考えるということが多かったと思います。しかしながらこれからは時代の変化をキャッチしながら各社員の今までの経験とともに、現在の各社員の資格や、スキル、価値観や働き方の希望などの情報を一元管理し、今後の会社の方向性の中で、どのようにその社員を配置し、活躍させるかということを戦略的に考えていくことが必要になります。


また社員側としては、以前のコラムでもお伝えしたように、「自分がどうなりたいのか?」というイメージを明確にし、自主的に仕事を創っていく姿勢が必要になります。会社のいうことを素直に聞くというよりは、自らスキルを磨く、事業プランを考える、周りの社員と率先してコミュニケーションをとる等により、自らの"タレント性"をアピールすることが大切です。


今大手の企業を中心に会社全体で社員管理や人事評価をクラウンド化したツールを活用する例が増えてきています。大手の会社だと社内に何千人も人がいるわけですから、新たな事業やプロジェクトを始める際に豊富な人材の中で最適な候補者を見つけることができるようになってきています。ただ、そのようなツールを利用しないでも小規模~中小企業の規模だとほんの少しの工夫でタレントマネジメントは可能です。全社員への面談や管理ツールを使い、現時点のスキル、経験、価値観などを把握すること、これから目指す会社の方向性を共有すること、各社員のやりたいことを引き出すこと。WEBでのやり取りであったとしても小さい会社の方が全社員を把握しやすいですし、柔軟な社員配置やフォローアップも可能です。


新型コロナの影響により、会社の事業の内容も社員の活躍の仕方も変わってきています。事業者の方々は今こそ社員人一人ひとりの働き方が、新たな事業価値を生むことを十分認識する必要があります。

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